豊臣期の大坂を歩く 夏の陣vol.1 レポート(15)
豊臣期の大坂を歩く 夏の陣vol.1 レポート(15)
加藤清正邸跡
「労働センター南館」の建設に先立ち、昭和62年(1987)8月から11月にかけ、桃山時代(16世紀)に築造された豊臣秀吉による大坂城跡の発掘調査を実施した。
この地域は、大坂城の惣構内に位置し有力大名の屋敷があったと推測されていた。
調査の結果、元和元年(1615)大坂夏の陣で焼失した武家屋敷の遺構が検出された。
門の岩石とそれに続く築地塀基部の石垣は規模構造ともにすぐれ有力大名の外構施設に足るものである。
また、それらは現在の道路と同一方向で、当時の地割を考えるために貴重である。
そこで、検出された遺構をボルティコの一部とし、地上に移設、保存活用することにした。(但し、位置は建物との関係で若干移動している)また出土品はロビーで展示している。
なお、出土した鬼瓦に桔梗紋が使われているので、この屋敷の主は桔梗紋を家紋とする加藤清正あるいはその関係者と見られる。
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