坂本龍馬の豆知識 6
坂本龍馬の豆知識 6
勝 海舟への弟子入り
勝 海舟が明治期に入り、自身の回顧談「海舟余波」などに
「龍馬が俺を斬りに来たよ」と記載されているので、信じられているのですが、
この頃、勝 海舟も晩年を迎えており幕末維新から20年~30年経過しています。
ほら吹きで大袈裟にもの云う人物でしたので、すべて信用できない面があります。
龍馬が剣術で世話になった千葉道場の千葉重太郎(当時は鳥取松平藩の指南役を務める)と龍馬が、江戸の勝 海舟邸に斬りに行き、海舟の話を聞き龍馬がその場で弟子になりたいと願い出る、というのが一般的に知られているところで、ドラマでもよくこのシーンを見かけます。
勝 海舟日記などを読むと、龍馬と出会う時期は、海舟が大坂・神戸に来ていて、海舟が神戸の寓居先「生島四郎別邸」にいる文久2年(1862)12月29日に、千葉重太郎と龍馬が海舟を訪れ、京都での世情を聞いているとあります。
海舟と龍馬は、生島邸にて文久3年の元旦を迎えています。この日にはじめてあったのではないかと思われます。
ただし、12月5日に龍馬は福井藩主松平春嶽と謁見していて、そのときに海舟訪問の紹介状を書いてもらったと思われます。海舟日記に12月9日に名前は伏せていて「此夜、有志、両三輩来訪。形成の議論あり。」とあり、この日である可能性もあります。
いずれにしても斬りに行ったというのは可能性が極めて低いと思います。
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